ここ1ヶ月程で火がついたように仮想通貨やVALUと言った個人投資が流行していますね。
ここは一投資家として、最近賑わっているコメントに対して意見してみようと思います。
なおあくまで個人の感想ですが、一般的な投資マインドとして覚えていて損は無いかなーと思います。
機会損失は損?
そもそも機会損失とは例えば「ビットコインが15%値上がりした、あの時買っておけば・・・」と言うような心理的に売買出来なかった場合もあればそもそも資金難で売買出来なかった等々色々な事を指します。
基本的に機会損失は投資において避けるべき事情であると言うのが僕の持論です。
だって他の銘柄に投資していたけどそっちの短日利回りが1%、ビットコインだったら15%!となると全然違いますからね。
なので結論から言えば機会損失はただの損です。
ただし僕がここ最近危惧しているのが、ろくに投資経験も無い素人がちょっと儲かったからって「仮想通貨買わないなんて損!」「まだVALUやってないの?時代遅れだよ?」なんて言っている事です。
未投資は弱者?
投資の世界ではどうも投資をしていない事に対して、投資をしていない人間は情弱と言ったような発言が多々散見されます。
当然、その時の相場状況に応じて的確なタイミングで投資をして利益を得られるのであれば投資した方が良いに決まっています。
ただしこの手の発言をする人間の多くが判断を間違えて投資してしまった場合の想定を完全に忘れている事が問題です。
投資で最も避けるべきは資産を減らさない事
投資というのは絶対儲かる、100%大丈夫etc…
そんな事はありません。
例えば僕が主ターゲットとしている通貨取引(FX)ですが、大きなトレンドとして対円なら円安に向かっていたとしても、要人発言やテロ、自然災害等々様々な要因で円高進行する事は多々あります。
株だって順調に成長していたと見られていた会社が実は粉飾決算塗れだったり他社の成長により伸び悩んだり等あります。
まして仮想通貨なんて流動性が低く仕手合戦し放題な銘柄ならもはやギャンブルに親しいものがあります。
そういった金融商品を選ぶのは良いとして、投資先として選ばなければならないと言う事はありません。
比較的値動きの安定した商品を選択しリスクを抑えるのは選択肢の一つとして当然あって然るべきですし、そもそも投資をしないと言う選択肢も投資家として重要な選択の一つです。
投資をしないと言う選択
投資家なのに投資しないってニートかよ!なんてツッコミを受けそうですが、これ非常に重要です。
投資スタイルにもよって当然変わりますが、短期売買を主とするデイトレーダーには投資をしないと言う選択肢が非常に重要になってきます。
- 目先のトレンドが読めない
- 重要指標や要人発言が控えている
- チャートが自分の得意な形ではない
- クリスマスや年末年始等オフシーズンである
こういったタイミングではあえて戦略的に投資をしないのです。
何故か、資産を減らす可能性の方が高いからです。
確実性の無いところに投資をする、ただえさえ100%儲かるなんて都合の良い話は無いのにそこに資産注入なんてまさに金をドブに捨てているも同義です。
事実僕はデイトレードもスイングトレードも行いますが、デイトレードに限って言えばエントリーできないなと思えばそれが1週間だろうが1ヶ月だろうが行いません。
自分の得意な形になるまで確実に待ちます。
投資しないの?時代遅れだよ?は素人の発言
本当に投資の大変さや怖さを知っている人間は間違いなくこんな発言しません。
投資をしないのも立派な判断であり、またどんな投資家だって当たり前に行う判断です。
投資に始めるのが遅過ぎるのも早すぎるにもありませんが、ただ単にラッキーでここまで儲かっているだけの投資家がこんな煽りをするなんて滑稽ですし、そもそも投資は誰かに唆されてやったところでまず間違いなく失敗します。
自分で勉強する意思をもって始めてスタートラインですから。
銀行預金は情弱?
日本においては近年少子高齢化社会が進行し、特に年配者層の預金に対して報道される事も多くなってきました。
高齢者が資産を握り若者は低収入に喘ぐ、まさに典型的な格差の様相を呈しています。
そんな中これも何名かのプロブロガーなんかが「銀行預金は情弱」のような発言をしていますね。
超低金利の日本の金融機関情勢において円預金は正直メリットがほぼ無いに等しいです。
じゃあ預金なんて意味ない、情弱じゃん!って発想はさすがにアホ過ぎると思うんです。
これは銀行の倒産リスク等を一旦おいておく事が前提ですが、少なくとも今現時点の日本の銀行において預金する事によって資産が減ると言う事は有りえません。
(もちろんATM手数料等を掛けてしまえば別ですが)
これは僕が提唱する投資にとって最も大事な資産を減らさない行為そのものであり、将来の自分に対して確実な資産を残すという意味では投資の一つと言っても過言ではないと思っています。
だからこそ定期的な積み立て等で貯めた資産は過去の自分が努力した結果であり、現時点での自分への投資だったという見方が出来るはずです。
もちろん利回りは限りなく0に等しいですが、その預金があるからこそもっと新たなチャレンジをしようとなるはず。
その資産がなければ別の株や通貨等々の商品へ投資しようなどと思えないはずですしね。
だから僕は銀行預金が情弱とは一切思わないですし、堅実と言われる日本の国民性には非常にあったスタイルだと思っています。
ただし投資に対する知識はあった方が良いとは思います。
知ってやらぬと知らぬとでは雲泥の差がありますからね。
だからこそ有名人の「やらないなんて損」なんて発言を真に受けてやり始めるのは愚かであり、仮に今は上手く行ってもそのままならいつか手痛いしっぺ返しを食らう可能性が高いのです。
もちろんそういう話題を機に勉強をして堅実に投資をしていく、と言うスタイルは素晴らしいと思いますよ!
まとめ:投資は自己責任
投資と言うのは間違いなく自己資金で行うものです。
だからこそ得も損も自分自身に返ってきますし、仮に損をしても誰を責められたものではありません。
だからこそ僕はここ最近の”投資煽り”を非常に不愉快に思っていますし、某ブロガーが書いた「ど素人から始めるVALU投資」なんて記事に対しては「ど素人がそんな訳分からん金融商品とすら呼べるか曖昧なものを始めるなんてアホか」と言う感想しか出てきません。
まして株における株主優待のようなリターンが「使い回しの画像の背景色を変えて一言メッセージを添える」なんて物が罷り通ってる現状は最早宗教と何が違うんだろうとしか思えません。
彼らが教祖でも目指しているのなら別ですが、”投資”としてそれを謳っているのであれば一投資家としては「投資なめてんの?」となっちゃう訳です。
都合の良い部分だけ魅せられて、乗せられて投資をしちゃうような方が増えなければ良いなーと願うばかりです。
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