最新のWi-Fi 6、家中をカバーするメッシュWi-Fi(AiMesh)にも対応したRT-AX88Uを購入し5ヶ月程度経ちました。
実際に使っているからこそ分かる使用感を中心にレビューをお届けします!
ASUS RT-AX88Uの特徴
RT-AX88Uは様々な機能を取り入れたゲーミングWi-Fiルーターとして位置付けられています。最新のWi-Fi規格であるWi-Fi 6(IEEE802.11ax)に対応し4,804+1,148Mbpsという速度を実現。
また、ASUSの対応機種で実現できるメッシュWi-Fi(AiMesh)にも対応しているので、自宅が広くて電波が弱い箇所もASUSの対応機種を追加する事で家中快適にWi-Fiを利用する事ができます!
更にウイルスバスターで有名なトレンドマイクロの技術を採用したAiProtectionを搭載する事で、不正な通信の遮断やアクセスブロック、ウイルス感染してしまった場合の外部通信を遮断等これ1台でセキュリティも安心。
1.8GHzのクアッドコアCPUを搭載しているため起動や動作も快適で、まさに最強Wi-Fiルーターとなっています!
Wi-Fi 6 + メッシュWi-FiはASUS製ルーターだけ!
高速通信、多デバイス通信を快適にするWi-Fi 6と自宅内の死角もカバーするメッシュWi-Fiは今後更に増えるであろうWi-Fi機器に対応する為必須のキーワードです。
執筆時(2019年11月15日)現在、このWi-Fi 6とメッシュWi-Fiに対応しているのはASUS製のWi-Fiルーターだけ!
Wi-Fi 6にのみ対応、メッシュWi-Fiにのみ対応という機種は他社からも販売されていますが、両方のテクノロジーを体験できる点は非常に優位性があります。
Wi-Fi 6対応ルーターとして日本一早く発売
このRT-AX88U、実はWi-Fi 6の対応ルーターとして日本で最も早く発売されました。
発売日は2018年12月21日、Wi-Fi 6という名称が2019年9月からなので、まだWi-Fi 6という名称すら無かった時に発売されています(正式にはWi-Fi 6=IEEE802.11axが正式にリリースされる前に製品化されたドラフト版)。
今後もASUSがWi-FiルーターやWi-Fi子機の市場を牽引していくのはほぼ間違い無いでしょう。
Wi-Fi 6については以下の記事も合わせてご確認下さい!
ASUS RT-AX88Uのメリット・デメリット
それではRT-AX88Uを実際に使ってみて感じた事をレビューして行きたいと思います。
ASUS RT-AX88Uのメリット
RT-AX88Uの大きなメリットはいくつかあるんですが、やはり最新のWi-Fi 6に対応している事、メッシュWi-Fiが利用できる点に大きなメリットがあります。Wi-Fi 6対応
2019年9月からIEEE802.11axというWi-Fi規格がWi-Fi 6という名称で呼ばれる事が制定されました。
先述した通りRT-AX88Uは2018年12月発売なので、発売時点ではまだIEEE802.11axに対応!という形で謳っていました。
いち早く最新の規格に対応してくるASUSの姿勢は冗談抜きで「すげえなあ!」という感想笑。
もちろんWi-Fi 6はまだまだこれからの規格ですし、子機側も対応機種が増えてこないと真の実力はまだ実感できない部分はありますが、iPhone 11シリーズを筆頭にこれから発売される機種は順次Wi-Fi 6を採用してきます。
現在はノートパソコンを中心に少しずつ対応機種が出てきている段階で、本格的にWi-Fi 6対応機種が増えてくるのは現実的に2020年中頃からでしょうか。
ちなみに僕は早速スマホをiPhone 11 Proに変え、デスクトップPCにPCIカード型のWi-Fi 6アンテナを設置したので早速Wi-Fi 6の恩恵を受けています笑。
メッシュWi-Fi(AiMesh)対応
例えばWi-Fiルーター設置場所から一番遠い部屋だけWi-Fiが届かない!電波が弱い!みたいなケースも、メッシュWi-Fiというテクノロジーを使う事で全部屋快適に使用する事ができます。
メッシュWi-Fiは対応機種を複数設置する事で、親機に対して子機が中継機のような役割を果たします。
ただしWi-Fi中継機は親機とは別に固有のSSIDを持つのに対して、メッシュWi-Fiは親機と子機が同一のSSID。
部屋から部屋へ移動して親機より子機の電波の方が強くなった場合、シームレスに接続先ルーターが切り替わります。
中継機の場合どうしても接続先をスマホ等のデバイス上から自分で選択する必要がありましたが、メッシュWi-Fiを一度構築してしまえば後は勝手に機器側が判断して切り替えてくれる・・・至れり尽くせりですね!笑。
1.8GHz 64bit クアッドコアCPU
機械よりの話になりますが、ハード性能も向上しています。
実質的な従来機であるRT-AC88Uは1.4GHzデュアルコアCPUでした。
僕はRT-AC88Uから今回RT-AX88Uに変更したので体感できたのですが、起動スピードが格段に上がったなと言う印象。
RT-AC88Uは電源オンから使用可能まで3分前後掛かっていたんですが、RT-AX88Uは1分ちょっとで使用可能。
もちろんWi-Fiルーターは頻繁に電源をオンオフするものでは無いのであまり気になる部分では無いかも知れませんが、細かな改良が実感できる部分です。
ASUS RT-AX88Uのデメリット
逆に気になるデメリット。
これだけ豊富な機能を備えていますが、どうしても気になる点がいくつかありました。
最大接続数21台はちょっと少ない
RT-AX88Uの推奨接続最大数は21台。正直これは少なすぎます。
競合するTP-Link社のDeco M9 Plusは同時接続100台、それも価格も2万円台とどうしてもお得感が拭えません。
TP-Link社のDecoシリーズはまだWi-Fi 6非対応なのでその点はRT-AX88Uに軍配が上がりますが、Wi-Fi接続機器は日々増えており少なくとも僕は21台なんかじゃ全く足りません。
例えば僕の所持しているWi-Fi接続機器ですが、
- iPhone 11 Pro ×2台
- iPad ×2台
- Macbook Pro ×2台
- デスクトップPC ×2台
- Kindle Oasis
- PlayStation4 ×2台
- Nintendo Switch ×2台
- LG製テレビ 65UJ630A
- iRobot ルンバ i7+
- Amazon Fire TV Stick 4K
- Amazon Echo Spot ×3台
- Amazon Echo Dot ×1台
- TP-Link KL130(スマートLED) ×3台
- TP-Link HS105(スマートプラグ)×1台
- Nature Remo(スマートリモコン)
忘れてるデバイスがあるかも知れませんが、ここまでで25台。
いやもう余裕でオーバーです笑(2台あるデバイスのほとんどは僕と妻の分)。
もちろん僕がガジェットが好きでスマートホームデバイスなんかも取り入れてる部分は勘定しなければいけませんが、これから先電子レンジや冷蔵庫のような家電だったりちょっとした機器にもWi-Fiが当たり前のように搭載される時代です。
IoT時代を直前に見据えた今、例え一人暮らしだとしても21台という推奨接続台数は決して余裕を持った台数とは言えないと思っています。
現状はゲーム機器やMacbook Pro等は必要な時にしか繋がない(不要な時は電源を切っている)のでなんとか21台の範囲に収まりますが、何か対策をしなきゃなあと思っています。
メッシュWi-Fi(AiMesh)を導入しても接続台数は増えない
メッシュWi-FiはWi-Fi中継機と違い、あくまで親機のコピーが増えるというもの。
つまり、21台繋がる親機に21台繋がる子機を増やしたとしても接続台数は42台にはなりません。
最大接続数は親機に影響されるため、ここはやはり将来的に接続台数を飛躍的に伸ばした機種の登場が待たれますね・・・。
本体が大きすぎる
これは事前に分かっていた事なので後から言うのは少しアンフェアですが、やはり本体はめちゃくちゃ大きいです・・・笑。
横幅はもちろん奥行きもあるので、設置する場所はかなりスペースを必要とします。
まずは横幅、実際の設置に合わせてアンテナ込みでおよそ40cm程度。
カタログ値は30cmとなっていますが、アンテナを抜いた数値なので実際にはこれだけの幅が必要です。
一方奥行きはアンテナを込みでも20cm程度なんですが、背面にはLANケーブルやUSBケーブルを差し込みます、つまりその分も計算に入れなければいけません。
実際に僕が設置している状況でおよそ25cm程度でした。
BUFFALOやNECといった国産メーカーのWi-Fiルーターは基本的に縦置きが主流ですが、ASUSやTP-Linkと言ったメーカーは横置きが主流。
例えばTP-Link社のWi-Fi 6エントリーモデルArcher AX50と比較しても横に4cm、奥行きで5cm程RT-AX88Uの方が大型です。
当然Archer AX50はメッシュWi-Fi非対応だったり価格帯も違うので単純比較できませんが、やはり家の中で固定で置かなければならない物なのでサイズ感はコンパクトな方がベスト。
この点は設置場所を良く検討した上で購入して頂きたいです。
付属のLANケーブルは買い替え推奨!
後ほど開封レビューを行いますが、付属品としてカテゴリー5eのLANケーブルが付属しています。
カテゴリー5eは最大1Gbpsの通信をサポートしますが、超高速で話題になったNURO光やauひかり、東海地方のコミュファ光のように1Gbpsを大きく上回る5Gbps、10Gbpsという速度を誇る回線が出始めています。
ちなみにNTT系のフレッツ光も順次エリアを拡大して10Gbpsのプランが出ているよ!
つまり5Gbpsや10Gbpsと言ったプランを契約していても、最大1Gbpsのカテゴリー5eのLANケーブルがボトルネックになって最高速度が出せません。
カテゴリー6A・カテゴリー7といったものであれば十分性能を発揮できると思います。
僕は引っ越しの機会も多く、ネット回線を切り替える事が多いので将来10Gbpsのサービスを受けても良いようにカテゴリー7のLANケーブルを使用しています。
価格差も数百円程度なので、その数百円を投資だと思うかどうかの違いですかね・・・笑。
少しでも速度を求めたい!という方はこの機会に良いLANケーブルを検討されても良いと思います。
なお、LANケーブルは1.5mの物が同梱されているのでルーターとONU(モデム)等の接続先が1.5m以上離れている場合もやはり長いLANケーブルが別途必要になります。
単純に高い
めちゃくちゃ身も蓋もない事を言いますが、正直高いです笑。
価格コムの人気ランキングを見るとほとんどが1万円以下、または1万円台。
ネットを繋げれば良いというのが最優先なのか、Wi-Fiルーターは安価な製品が人気を集めています。
ただしこれから本格的にIoT時代を迎え、自宅内のWi-Fi環境の整備というのは年々重要性を増しています。
少しでも早く楽に走れるように電動自転車がバカ売れしたように、これからハイエンドWi-Fiルーターが求められる時代は必ず来ると思っています。
まして世界最速のWi-Fi 6対応ルーター、更に唯一メッシュWi-Fiも利用できるという先進性は本当に投資して良かったと思っています。
価格に関しては価値観と単純にお財布と相談ですが、僕は非常に満足しています。
ASUS RT-AX88Uを半年使ってみてレビュー
もっと掘り下げて、実際の使用感をレビューしていきます!
Wi-Fi 6環境下だと最高!
まずはこれ、RT-AX88Uの最大の特徴であるWi-Fi 6(IEEE802.11ax)環境だと本当に最高です。
現状我が家は僕のデスクトップPCにASUS PCE-AX58BT、妻のデスクトップPCにTP-Link Archer TX3000EとそれぞれWi-Fi 6に対応したWi-Fi子機を使用しています。
更にメインスマホがiPhone 11 Proなので、夫婦でそれぞれデスクトップPCとスマホの計4台がWi-Fi 6に対応している事になります。
昨年子供が生まれ写真や動画を撮影する事が飛躍的に増えた影響で、ほぼ毎日何らかのファイルをやり取りしている状況。
ファイルのやり取りはルーターに繋いだSynology DS218j(NAS)を介して行うので、デスクトップPC or iPhone 11 Pro → ルーター →Synology DS218j(NAS)というファイル転送がほとんどです。
先にあげたWi-Fi子機のレビュー記事でもそれぞれ計測しましたが、Wi-Fi 6に対応しただけでざっくり2倍ファイル転送速度が向上。
ファイルの転送だけでなく閲覧や編集なんかも常に速度が改善されているので、体感できるレベルでストレスが低下します。
RT-AX88Uを使用する場合はWi-Fi 6対応子機を是非採用して頂きたいです・・・!NAS機能(AiCloud)を求めている人には嬉しい
今やiCloudやDropbox、Google Driveのようなクラウドサービス全盛期、全くどのクラウドサービスも利用していない人の方が珍しいかも?という時代になってきました。
そこで注目されたのがNASです。
NASはルーターに接続したデータの貯蔵庫、僕はSynology社のDSシリーズを愛用しています。
(ちなみに今はこの記事の後継機種、DS218jを使っています)
通常この手のNASは別途ハードを購入してルーターに接続する必要がありますが、最近発売されているハイエンドルーターには大半簡易的ではありますがNAS機能が内蔵されています。
つまり外付けHDDを購入すればつなぐだけですぐにNASとして利用可能。
もちろんRT-AX88Uにも搭載されています。
この簡易NASは事前に設定をすれば、LAN外(外出先等)でもインターネット経由でアクセスする事ができます。
自分だけのプライベートなデータ保管場所に世界中どこからでも簡単にアクセスできるのは非常に魅力的ですね!
スマートホーム(Amazon Alex)連携が意外と便利!
RT-AX88UはGoogle Alexと連携することができ、自宅に設置してあるAmazon Alexに音声指示ができます(もちろんスマホのアレクサAppでもOK)。
ぶっちゃけ最初は「ルーターに音声コントロールなんて何に使うんだよ」と思ってたんですがこれ結構便利なんですよ。
僕が結構使っているのが「ゲストネットワークのオン/オフ」機能。
「アレクサ、マイルーターのゲストネットワークをオンにして」と言えば、3時間限りで普段自分が使っているSSIDとは別のゲスト用SSIDを用意してくれます。
パスワードはオン/オフする度に変わるのでセキュリティ的にも安心ですし、やはり来客するお客様とはいえプライベートのSSIDを教える事に抵抗がある方には便利な機能ですよね!
それからなんか上手くネットに繋がらない時に音声のみで再起動できるコマンド「アレクサ、マイルーターを再起動して」も一々ルーター近くまで行ったりブラウザ操作する必要がないので地味な便利さ。
他にも色々コマンドが用意されていますが、これ以外はほとんど使っていません・・・笑。
もちろんAmazon Alex以外にもIFTTTに対応しているので、他のデバイスからも実行可能です!
ASUS RT-AX88U開封レビュー
実際の製品の細部を画像と共に見ていきましょう!
ASUS RT-AX88U本体・付属品
RT-AX88Uには以下のものが同梱されています。- 本体
- アンテナ×4本
- ACアダプター(DC IN/2.2m)
- LANケーブル(カテゴリー5e/1.5m)
- マニュアル
- 保証書
電源ケーブルはおよそ2.2m程度でした。
設置場所から2m以内にコンセントが無い場合は別途延長ケーブルや電源タップが必要になります。
LANケーブルは先述した通り1.5m。
こちらも短い場合は長いものが必要ですが、その際に可能であればカテゴリー6A/カテゴリー7のような上位のケーブルを検討しても良いと思います。
本体前面
ステータスを示すLEDランプが上部に配置されています。
Wi-Fiに繋がらない・・・みたいな時はここを見ると場合によっては一発で原因が分かります。
前面左側にUSB3.0ポートが配置されていますが、普段は蓋で見えません。
基本的に外付けHDDやプリンターを差し込みたいなら背面の方が正面に配線が見えずベターですが、背面と前面2ヶ所利用する事も可能です。
右側にはLEDランプのオン/オフスイッチとWi-Fiのオン/オフスイッチが配置されています。
寝室なんかに設置する場合はLEDランプが眩しいのでオフにできるのはありがたいですね!
本体背面
本体背面は各種ポート類が用意されていて、左から順番に
- USB3.0ポート
- WANケーブルポート
- LANケーブルポート×8
- WPSボタン
- リセットボタン
- 電源ケーブル差込口(DC-IN)
- 電源ボタン
となっています。
LANポート左右のコネクターはアンテナ差込口です。
従来機であるRT-AC88Uは背面のUSBポートが2.0だったのでこれが3.0になったのは嬉しいですね!
NASを使う方はRT-AC88Uまでは前面にしか3.0ポートが無かったので、RT-AX88Uになって背面に配線ができるのでスッキリしました。
ハイエンドルーターを導入して快適Wi-Fi環境を構築しよう!
総合評価:
実質的に現在Wi-Fi 6とメッシュWi-Fiを利用したいと思った時の選択肢が少なく、価格の高さと同時接続21台と少ない点を鑑みて3.5点としました。
しかし始まったばかりのWi-Fi 6、まだまだ対応機種は少ないですがWi-Fi 6対応ルーターと対応機種を組み合わせれば爆発的な速度を誇ります。
特に2019年は世界初Wi-Fi 6対応スマホのGalaxy 10、そしてiPhone 11シリーズが発売しました。
この2機種がWi-Fi 6に対応したおかげで今後発売するデバイスは一気にWi-Fi 6に対応し始める事が予想されます。
今や動画閲覧などで誰でも高速通信を必要とする時代、是非導入を検討してみて下さい!
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